ガラス彫刻の製作工程
ガラス工芸商品の作り方には、大きく分けて二つのタイプ(フィルムマスク製作とシートマスク製作・キセガラス段彫り)があります。
サンドブラスト作品は、コンプレッサーの圧縮空気で研磨剤を吹き付ける細かい作業です。
工業的には、錆び取り・塗装剥がし・下地処理・回路・そのた電子機器などの加工にも広く使われます。
◆ フィルムマスクでの製作 ◆
1、原稿作成
デザインによってパソコンで画像処理をしながら原稿(図案)を作成します。特に文字原稿などの場合に多い方法です。
2、マスク作成
図案を元に紫外線硬化フィルムで、サンドブラスト用のマスキングフィルムを作成します。作業は一つ一つ丁寧に進められます。
3、グラスのマスキング
いよいよここからが、工房での作業になります。完成した紫外線硬化フィルムをグラスに貼り付け、余分な部分を削らないように、全体をマスキングします。
4、サンドブラスト作業
ブラスト作業は、サンドブラスター(キャビネット)の箱の中で行われます。
デザインに応じて圧力を変えながらブラストしていきます。彫りの深さなどは目視しながら「感」で判断します。
ガラス工芸師は、その感と感性を大事にして作品として仕上げにかかります。
5、完成
工房作業がすべて終了して、作品が完成します。写真は、クレセント・ムーンドッグのガラスアートです。
表面彫刻のガラス工芸は、化学腐食のエッチングにも似ています。
完成したガラス彫刻を手にすると、いつも感無量の気分です。
◆ シートマスクでの製作・キセガラス段彫り ◆
1、カット作業
今回はゴムシートを使用しました。デザインを書いたシートをグラスに貼り、デザイン通りにカッターでカットしていきます。
2、マスク
マスクは、ゴムシート・カッティングシート・紫外線硬化マスクなど様々な素材のものを、デザイン・商品にあわせて使い分けています。
文字や絵柄を残したい部分にマスキングを掛けたり外したりして、サンドブラストを行います。
3、マスクの完成
デザイン部分だけを残してシートを外します。ガラス彫刻の完成をイメージします。
ブラストされた部分がすりガラスとなって残ります。それがサンドブラストによる彫刻です。
4、色落とし
デザイン部分以外をブラストして、キセガラスを削ります。色の付いた部分が削れ落ちて、デザインマスク部分のみが残ります。
5、段彫り
葡萄の部分などは、一粒一粒マスクを外しながら、キャビネットの中で彫っていきます。全部で数十回に分けて彫る作業です。彫りの深さなどは0.1mm単位での作業となりますが、すべて感性で判断しなくてはならない、経験の必要な作業です。
6、完成
すべて彫り終えて完成です。個人的には、このキセガラスならではのグラディエーションが好きで、様々なガラス工芸品を制作しています。
ガラスで魚拓を作るときも、同じような工程を経て作っていきます。
以上、サンドブラスト作品の制作工程を写真や文章で紹介すると簡単に完成するように思われますが、実際には納得のいかない作品も生まれます。
思いのほか彫りが浅かったりしますと、そのようなガラス魚拓などをお客様にご提供できません。また最初から作ります。
ガラス工芸アジュでは、納得した作品を提供したく心掛けています。
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